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AGA治療・薄毛のよくある質問

AGA(男性型脱毛症)の治療について、費用・副作用・効果が出るまでの期間・クリニック選びなどのよくある質問に答えます。答えは、日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」、薬の添付文書、論文、公的機関の資料で確かめられる範囲に絞り、確かめられない数字は載せていません。診断や治療の判断は医師に相談してください。

AGAの基本

Q1. AGAとは何ですか?

AGA(男性型脱毛症)は、思春期以降に始まり、徐々に進行する脱毛症です。日本皮膚科学会のガイドライン(2017年版)は、毛周期のなかで成長期が短くなり、前頭部や頭頂部の毛が細く短くなっていく状態と説明しています。前頭部や頭頂部では、男性ホルモンのテストステロンがII型5α還元酵素によってDHT(ジヒドロテストステロン)に変わり、成長期を短くする方向に働くとされています。日本人男性の発症頻度は、ガイドラインに全年齢平均で約30%と書かれています。詳しくは「AGAの原因と進行パターン」をご覧ください。

Q2. AGAは自然に治りますか?

ガイドラインはAGAを、思春期以降に始まり徐々に進行する脱毛症とし、日本人男性では20歳代後半から30歳代にかけて目立つようになり、40歳代以後に完成されると書いています。何年で次の段階に進むかを同じ人を追って示した研究は、2026年10月にPubMedを検索した範囲では見当たりませんでした。フィナステリドの試験のプラセボ(偽薬)の群を5年追った解析(Kaufman 2008)では、目標範囲の毛髪数が239本(毛髪密度の26.3%)減ったと報告されています。日本人801名の観察研究では、治療開始時に40歳以上であることと、開始時の進行度が高いことが、それぞれ5年後の効果が不十分であることと関係していました(始めた時期が違う別々の人を比べた結果です)。詳しくは「AGA治療を始める年齢と進行度」をご覧ください。

Q3. AGAの治療は何歳から始められますか?

プロペシア錠(フィナステリド)とザガーロカプセル(デュタステリド)の添付文書は、どちらも「20歳未満での安全性及び有効性は確立されていない」としています。ガイドラインは、国内の臨床試験が20歳以上の男性を対象に行われたことを理由に挙げています。ミノキシジル外用5%(リアップX5)の説明書も、20歳未満は使用しないとしています。何歳から診てもらえるかは医療機関ごとの運用によるため、受診先で確認してください。詳しくは「AGA治療を始める年齢と進行度」をご覧ください。

Q4. AGAの進行パターンにはどんな種類がありますか?

進み具合の物差しとしてよく使われるのは、ハミルトン・ノーウッド分類です。生え際と頭頂部の薄くなり方の組み合わせで、Ⅰ〜Ⅶの段階に分けます。ガイドラインは、日本ではノーウッド分類に、頭頂部が薄くなるⅡvertexを加えた分類が広く使われていると書いています。生え際があまり後退していなくても頭頂部が薄くなる人は、Ⅱvertex・Ⅲvertexのような頭頂部の型に入ります。詳しくは「ノーウッド分類の段階の見方」をご覧ください。

Q5. AGAかどうかはどうやって判断しますか?

ガイドラインは、問診で家族歴や脱毛の経過を聴き、視診で額の生え際の後退と、前頭部・頭頂部の毛が細く短くなっていることを確かめて診断するとしています。拡大鏡やダーモスコピーは診断の手助けという位置づけで、血液検査や遺伝子検査は診断の項に挙がっていません。いくつ当てはまればAGAという基準は、ガイドラインの診断の項には書かれていないため、生え際や頭頂部の変化が気になるときは、写真を持って医師に相談してください。円形に抜けた、急に大量に抜けた、頭髪以外も抜けた、頭皮に赤みやかゆみがある場合は、AGA以外の脱毛症の可能性もあるので、まず皮膚科を受診してください。詳しくは「AGAの検査の種類と受診先」をご覧ください。

治療薬について

Q6. AGA内服薬とはどんな薬ですか?

国内で承認されているAGAの飲み薬は、フィナステリド(先発品はプロペシア錠)とデュタステリド(先発品はザガーロカプセル)で、どちらも医師の処方が必要です。テストステロンがDHTに変わるときに働く5α還元酵素を阻害します。プロペシア錠の添付文書の効能は「男性における男性型脱毛症の進行遅延」で、効果が確認できるまで通常6ヵ月の連日投与が必要とされています。日本皮膚科学会のガイドライン(2017年版)は、2つとも男性に推奨度A(行うよう強く勧める)としています。詳しくは「AGA治療の種類と薬の選び方」をご覧ください。

Q7. AGA内服薬にはどんな種類がありますか?

5α還元酵素のII型を阻害するフィナステリドと、I型とII型の両方を阻害するデュタステリドの2つで、同じ種類の薬なので使うのはどちらか一方です。20〜50歳の男性917名の24週の試験(Gubelin Harcha 2014)では、頭頂部の直径2.54cmの円の中の毛髪数で、プラセボとの差がデュタステリド0.5mgで94.4本、フィナステリド1mgで61.4本でした。同じ試験の抄録は、有害事象の数と程度は群の間で同程度だったとしています。ガイドラインは両者の効果差について今後さらなる検討を要するとしており、どちらにするかは医師と決めます。詳しくは「デュタステリドとフィナステリドの違い」をご覧ください。

Q8. AGA外用薬とはどんな薬ですか?

頭皮に塗るミノキシジルの外用薬です。国内では5%の製品(リアップX5など)が第1類医薬品として薬局で買え、効能は「壮年性脱毛症における発毛、育毛及び脱毛(抜け毛)の進行予防」です。ガイドラインは男性に5%を推奨度Aとしています。添付文書は、効果がわかるまで少なくとも4ヵ月間毎日使うこと、6ヵ月使って改善が見られなければ使用をやめて相談することを求めています。飲み薬との併用そのものはガイドラインで評価されておらず、ミノキシジルの飲み薬は国内で承認されていません(ガイドラインの推奨度はD:行うべきではない)。詳しくは「市販の発毛剤と処方薬の違い」をご覧ください。

Q9. AGA治療薬の副作用にはどんなものがありますか?

フィナステリド(プロペシア錠)の添付文書では、リビドー減退が1〜5%未満、勃起機能不全・射精障害・精液量減少が1%未満で、重大な副作用に肝機能障害(頻度不明)が挙がっています。デュタステリド(ザガーロカプセル)では、性機能不全(リビドー減退・勃起不全・射精障害)が1%以上です。どちらの添付文書にも、性機能の副作用が投与をやめた後も続いたとの報告があると書かれています。ミノキシジル外用5%は、頭皮の発疹・かゆみ・かぶれ、頭痛・めまい、胸の痛み・心拍が速くなる、急な体重増加・手足のむくみが出たら、使用をやめて相談するよう説明書に書かれています。詳しくは「AGA治療薬の副作用一覧」をご覧ください。

Q10. AGA治療の副作用が出たらどうすればいいですか?

フィナステリドを飲んでいて、死にたい気持ちや自殺を図る考えが出たときは、服用を中止して速やかに医師に連絡するよう添付文書に書かれています(#いのちSOS 0120-061-338 でも24時間相談できます)。ミノキシジル外用で頭皮の症状、めまい、胸の痛み、動悸、むくみなどが出たときも、使用をやめて医師か薬剤師に相談します。そのほかの症状は、量を変えたりやめたりを自分だけで決めず、処方医に伝えてください。強い胸の痛みや息苦しさがあるときは、すぐ医療機関を受診するか119番に連絡してください。詳しくは「副作用と、やめて相談する目安」をご覧ください。

Q11. AGA治療薬はいつまで続ける必要がありますか?やめるとどうなりますか?

AGAの治療は、続けることが前提です。ガイドラインはフィナステリドについて「内服を中止すると効果は消失する」と書き、リアップX5の添付文書も、使用を中止すると「徐々に元に戻ります」としています。何ヵ月で元に戻るかという期間は、どちらにも書かれていません。プロペシア錠の添付文書は、6ヵ月以上飲んでも進行遅延が見られなければ中止し、続ける場合も定期的に効果を確かめて継続の必要性を検討するよう求めています。やめるか、量や飲み方を変えるかは、自分で決めずに医師と相談してください。詳しくは「AGA治療の効果はいつから」をご覧ください。

Q12. ジェネリック医薬品でも効果は同じですか?

厚生労働省は、ジェネリック医薬品(後発医薬品)を「新薬と同一の有効成分が、同一量含有され、同等の効き目があります」と説明しています。添加剤が違うことはありますが、国が審査して製造販売を承認した医薬品です。一方、海外製のジェネリックは国内で承認されておらず、健康被害が起きたときに医薬品副作用被害救済制度の対象になりません。処方される薬が国内承認品かどうかは、公式サイトの表記や診察で確かめてください。価格は医療機関によって異なります。詳しくは「AGA治療の費用」をご覧ください。

費用・保険

Q13. AGA治療に保険は適用されますか?

適用されません。プロペシア錠とザガーロカプセルの添付文書には「本剤は保険給付の対象とならない(薬価基準未収載)」と書かれ、ミノキシジル外用5%は薬局で買う一般用医薬品です。医療費控除については、国税庁のタックスアンサー(No.1122)が対象を「医師または歯科医師による診療または治療の対価」などとし、病気の予防や健康増進のための医薬品は対象にならないとしていますが、AGAの治療費がこれにあたるかを個別に示した記載はありません。申告を考えるときは、領収書を保管して所轄の税務署に確認してください。詳しくは「AGA治療の費用」をご覧ください。

Q14. AGA治療の月額費用の相場はどのくらいですか?

治療内容により異なります。予防プラン(国内承認のフィナステリド内服)の目安は月3,445〜7,071円です(2026年9月・掲載4院の公式サイト。30日分に換算・税込)。ミノキシジル外用5%(一般用医薬品)を加える場合は、その費用が上乗せされます。内服ミノキシジル(国内未承認の医薬品)を含む発毛プランの価格は掲載していません。詳しくは「AGAクリニックの比較」をご覧ください。

Q15. AGA治療の年間コストはどのくらいかかりますか?

年間コストの目安は、予防プラン(国内承認のフィナステリド内服)で41,340〜84,852円です(2026年9月・掲載4院の公式サイト。30日分に換算した月額 × 12・税込。初診料・配送料は含みません)。初回だけの価格か継続の価格か、配送料・診察料・血液検査がかかるかは医療機関によって違うため、契約前に1年分の総額を確かめてください。詳しくは「AGA治療の費用」をご覧ください。

Q16. 初診料や検査費用はかかりますか?

医療機関によって異なります。Re:MenのAGAクリニックの比較に載せている4院は、2026年9月に公式サイトで確かめた時点で、いずれも初診料を0円としていました。ただし、薬を買わなかった場合の診察料、オンライン診療の配送料、初めて処方を受けるときの血液検査代がかかる院や、提携院では初診料・検査料がかかる院もあります。血液検査を行うかどうかと費用も含めて、受診前に公式サイトか医療機関で確かめてください。詳しくは「AGAクリニックの比較」をご覧ください。

治療効果・期間

Q17. AGA治療の効果はいつ頃から実感できますか?

プロペシア錠の添付文書は「3ヵ月の連日投与により効果が発現する場合もあるが、効果が確認できるまで通常6ヵ月の連日投与が必要」としています。ザガーロカプセルも効果の評価には通常6ヵ月、リアップX5は効果がわかるまで少なくとも4ヵ月としています。日本人男性414名の48週の試験では、頭頂部の写真評価で「改善」と判定されたのは、フィナステリド1mg群の58.3%、プラセボ群の5.9%でした。本人が見た目の変化に気づく時期を測った研究ではなく、効果には個人差があります。詳しくは「AGA治療の効果はいつから」をご覧ください。

Q18. 初期脱毛とは何ですか?怖いですか?

治療を始めてしばらくの間に、抜け毛が一時的に増えることを指します。一次資料で確かめられるのは、ガイドラインのミノキシジル外用の項にある「外用初期に休止期脱毛がみられることがあり」という記載で、何割の人に起きるか、いつまで続くかの数字はありません。プロペシア・ザガーロ・リアップX5の添付文書にも、使い始めに抜け毛が増えるという記載は見当たりません。抜け毛の増加を効果のしるしとみなせる根拠はないため、急に抜ける、斑状に抜ける、頭髪以外も抜けるときは、AGA以外の脱毛症の可能性も含めて医師か薬剤師に相談してください。詳しくは「AGA初期脱毛の解説」をご覧ください。

Q19. AGA治療で毛髪は何本くらい増えますか?

試験ごとに数える範囲や毛の種類が違うため、1つの数字では言えません。たとえば海外の男性1,553名の試験(Kaufman 1998)では、頭頂部の直径1インチ(5.1cm²)の円の中の毛髪数で、フィナステリド1mg群とプラセボ群の差が1年で107本、2年で138本でした。ガイドラインが引く男性393名の48週の試験(Olsen 2002)では、脱毛部1cm²あたりの非軟毛の増え方が、ミノキシジル外用5%群で18.6本、プラセボ群で3.9本でした。どちらも多人数の平均で、一人ひとりの変化は人によって違います。詳しくは「AGA治療の効果はいつから」をご覧ください。

Q20. 治療の経過はどのように確認しますか?

臨床試験でも、頭頂部などの写真で評価しています。頭頂部と生え際を、同じ場所・同じ明るさ・同じ角度で月に1回撮っておくと、医師と変化を比べやすくなります。リアップX5の添付文書は、6ヵ月使ったあとの見直しの目安に、抜け毛の程度(太い毛だけでなく細く短い抜け毛の減少も改善の目安)を挙げています。3剤の添付文書はいずれも6ヵ月を効果を見直す時点に置いているので、その時点の写真を持って、続けるか変えるかを医師と決めてください。詳しくは「AGA治療の効果はいつから」をご覧ください。

クリニック選び

Q21. オンラインクリニックと対面クリニックの違いは?

オンライン診療は、映像と音声で医師と互いの様子を見ながら行う診療で、AGAかどうかの判断の軸になる問診と視診は受けられます。一方、厚生労働省の指針は、オンライン診療で得られる情報は視覚と聴覚に限られ、触診などができないことを挙げており、拡大鏡での観察や採血は対面でないとできません。急に抜けた、丸く抜けた、かゆみや赤みがある場合は、円形脱毛症や皮膚の病気を見分ける必要があるため、まず近くの皮膚科を受診してください。費用や薬の配送の条件は医療機関ごとに違います。詳しくは「AGAの検査の種類と受診先」をご覧ください。

Q22. AGAクリニックを選ぶポイントは?

費用をくらべる前に、処方される薬が国内で承認されたものか(先発品か後発品か、「海外製」「国内未承認」の注記がないか)を確かめてください。「月額○円から」は、どの薬の価格か、初回だけの価格か継続の価格か、まとめ払いや定期配送が条件かを見ます。送料・診察料・血液検査などの月額以外の費用と、返金保証がある場合はその条件(返金のきっかけ、対象の薬、申請の期限、来院の要否)も確認します。急な脱毛や頭皮の症状があるときは、先に皮膚科を受診してください。詳しくは「AGAクリニックの比較」をご覧ください。

Q23. 返金保証制度があるクリニックはありますか?

「全額返金保証」を掲げる医療機関はあります。ただし、返金のきっかけが「効果がない」なのか「副作用で続けられない」なのか、効果を誰がどう判断するのか、対象のプランにどの薬が含まれるかは、院ごとに大きく違います。Re:Menが2026年9月に条件を確かめた院の中には、返金の対象が国内で承認されていない薬(ミノキシジルの飲み薬など)を含むプランに限られる院や、院での写真撮影が条件になる院がありました。契約前に条件のページで対象の薬・申請の期限・対象外の項目を確かめ、口頭の説明と書面が違う場合は書面を基準にしてください。詳しくは「返金保証の条件」をご覧ください。

Q24. 無料カウンセリングやセカンドオピニオンで気をつけることは?

国民生活センターが2023年に公表した美容医療のトラブルの事例には、AGA治療のクリニックで「今やらなければ間に合わない」と迫られ、約190万円のモニター契約を結んだという相談があります。同センターは、不安をあおられたりモニター契約を勧められたりしても、その場で契約・施術をしないよう助言しています。提案された治療がガイドラインでどう扱われているか(推奨度)と、薬が国内で承認されたものかを確かめ、決める前に別の医療機関の意見を聞くこともできます。薬を受け取らずに相談だけで終えられるかは、予約のときに確認してください。詳しくは「AGAの検査の種類と受診先」をご覧ください。

オンライン診療

Q25. オンライン診療の流れを教えてください

オンライン診療は、予約したうえで、映像と音声を使って医師の診察を受ける形で行います。厚生労働省の「オンライン診療の適切な実施に関する指針」は、文字・写真・録画動画のやりとりだけで完結してはならないとしており、写真を送るだけのやりとりで処方まで済ませることはできません。医師が対面での診察や検査が必要と判断したときは、対面の受診と組み合わせます。予約の方法、診察の時間、支払いの方法、薬が届くまでの日数は医療機関によって異なるので、公式サイトで確かめてください。詳しくは「AGAの検査の種類と受診先」をご覧ください。

Q26. オンライン診療で処方される薬は安全ですか?

オンライン診療だからといって、処方される薬が国内で承認されたものとは限りません。公式サイトで、海外製の薬と国内製の後発品のどちらかを選べると案内しているオンライン診療の医療機関もあります。国内で承認されていない医薬品は、医療機関で処方されたものでも、健康被害が起きたときに医薬品副作用被害救済制度の対象になりません。処方される薬の販売名や「国内承認」「海外製」の表記を、公式サイトや診察で確かめてください。詳しくは「AGA治療の費用」をご覧ください。

生活習慣・ケア

Q27. AGA治療中の食事で気をつけることはありますか?

日本皮膚科学会の一般向けの「皮膚科Q&A」は、これをすれば髪の毛が抜けなくなるという特別な予防法はないとしたうえで、髪の毛の新陳代謝には各種のビタミン・ミネラルが関係しているため、バランスのとれた食生活を心がけるよう書いています。同じQ&Aは、亜鉛欠乏症などで脱毛が起きうること、過激なダイエットなどの後に抜け毛が増える休止期脱毛があることも挙げています。不足していない人がサプリメントで栄養を足して髪によいかは研究が足りず、とりすぎで抜け毛が悪化しうるものもあると、栄養と脱毛についての総説(Guo & Katta 2017)は書いています。詳しくは「髪と食事(栄養素と抜け毛の関係)」をご覧ください。

Q28. 育毛シャンプーはAGAに効果がありますか?

ドラッグストアの薬用シャンプー(医薬部外品)は、フケ・かゆみを防ぐといった目的のもので、AGAの治療薬ではありません。ガイドラインはケトコナゾールの外用を推奨度C1(行ってもよい)としていますが、根拠は少人数の研究で、国内で承認されているケトコナゾール製剤(クリーム・ローションなど)の効能は皮膚真菌症です。日本皮膚科学会の皮膚科Q&Aは、自分に合ったシャンプーを使い、頭皮が乾燥しすぎたり油っぽくなったりしない頻度で洗うよう勧めています。フケ・かゆみ・赤みが続くときは、脂漏性皮膚炎などの可能性もあるので皮膚科を受診してください。詳しくは「ケトコナゾールはAGAに使えるか」をご覧ください。

Q29. AGA治療中にお酒を飲んでも大丈夫ですか?

プロペシア錠とザガーロカプセルの添付文書には、飲酒についての記載は見当たりません(2026年10月確認)。一方で、プロペシア錠は主に肝臓で代謝される薬で、肝機能障害の患者を対象とした臨床試験は行われておらず、両剤とも重大な副作用に肝機能障害(頻度不明)が挙がっています。肝臓の病気があるときや、健診で肝機能の異常を指摘されたことがあるときは、飲酒の習慣とあわせて処方医に伝えてください。詳しくは「AGA治療薬の副作用一覧」をご覧ください。

Q30. 頭皮マッサージはAGAに効果がありますか?

日本皮膚科学会のガイドライン(2017年版)が推奨度を付けている14の項目に、頭皮マッサージは入っていません。2016年の研究(Koyama 2016)は、健康な男性9名が器具を使って1日4分の頭皮マッサージを24週間続け、マッサージした側の毛の太さは平均0.085mmから0.092mmになったものの、マッサージしない反対側との差は有意ではなかったという報告で、著者の所属には頭皮ケア製品の会社が含まれます。AGAの人を対象にした研究ではないため、この結果からAGAへの効果は判断できません。詳しくは「頭皮ケア(シャンプー・栄養・マッサージの研究)」をご覧ください。

Q31. AGA治療中に白髪染めやカラーリングはできますか?

ミノキシジル外用5%(リアップX5)の添付文書は、染毛剤を使うときは染め終えてから本剤を使うよう書き、きず・湿疹・炎症(発赤)のある頭皮には使わないよう求めています。プロペシア錠とザガーロカプセルの添付文書には、染毛についての記載は見当たりません(2026年10月確認)。染毛のあとに頭皮のかぶれ・かゆみ・赤みが出たときは、外用薬の使用をやめて医師か薬剤師に相談してください。詳しくは「ミノキシジルの外用と内服の違い」をご覧ください。

治療の種類

Q32. メソセラピーやHARG療法(頭皮への注入)とは何ですか?

頭皮に薬液を注入する治療は、院によって「メソセラピー」「HARG療法」などの名前で案内されています。日本皮膚科学会のガイドライン(2017年版)で注入にあたる項目は「成長因子導入および細胞移植療法」(CQ13)だけで、毛を誘導する力をもつ細胞の移植や、細胞を培養した液からつくったもの、PRP(多血小板血漿)などを脱毛部に注入する治療を扱い、推奨度はC2(行わないほうがよい)です。ガイドラインは、臨床試験の多くが限られた施設での先進医療の段階にあり、安全性も含めて有効性は十分に検証されているとはいえないことを理由に挙げています。薬の成分を頭皮に注入する方法については、ガイドラインに項目がありません。受けるかどうかを考えるときは、何を注入するのかを確かめてください。詳しくは「推奨度がA以外の治療」をご覧ください。

Q33. 植毛手術はどんな人に向いていますか?

ガイドライン(2017年版)は、自毛植毛術を男性型脱毛症に推奨度B(行うよう勧める)としています。ただし、ランダム化比較試験やシステマティック・レビューは実施されていないと書いたうえで、フィナステリド・デュタステリドの内服やミノキシジル外用で効果が十分でない症例に対し、他に手段がない状況で、十分な経験と技術を持つ医師が施術する場合に限って勧めています。人工毛植毛術は推奨度D(行うべきではない)です。費用は施術の範囲と医療機関によって大きく異なります。詳しくは「AGA治療の費用」をご覧ください。

Q34. LED・低出力レーザー治療は効果がありますか?

ガイドライン(2017年版)は、LEDと低出力レーザーの照射を推奨度B(行うよう勧める)としています。根拠は男性型脱毛症に対する4件のランダム化比較試験などで、110名の男性の26週の試験では、照射群の毛髪数が照射前より1cm²あたり19.8本増え、対照群は7.6本減ったと書かれています。一方でガイドラインは、適切な機材を使用して行うよう勧めるとしたうえで、用いられる光源の種類・波長・出力は報告によってさまざまだとしています。詳しくは「低出力レーザー(LLLT)の臨床試験」をご覧ください。

その他

Q35. 女性もAGA治療を受けられますか?

女性の薄毛は「女性型脱毛症」として、同じガイドライン(2017年版)で扱われています。女性型脱毛症に推奨度A(行うよう強く勧める)とされているのは、ミノキシジル1%の外用です。フィナステリドとデュタステリドの内服は女性型脱毛症には推奨度D(行うべきではない)で、ザガーロは女性に禁忌、プロペシアは妊婦・妊娠している可能性のある女性・授乳中の女性に禁忌です。男性用のリアップX5(5%)も、女性は使用しないと説明書に書かれています。割れた錠剤や漏れたカプセルの中身には、女性(特に妊娠中・妊娠の可能性がある・授乳中の人)や子どもが触れないよう、添付文書が求めています。詳しくは「AGA治療薬の副作用一覧」をご覧ください。

Q36. AGA治療薬は個人輸入しても大丈夫ですか?

厚生労働省は、個人輸入される外国製の医薬品について「正規のメーカー品を偽った、偽造製品かもしれません」「人体に有害な物質が含まれている場合があります」と注意し、医療機関を受診せずに個人輸入して使うと「安全性が著しく損なわれます」としています。個人輸入した医薬品による健康被害は、医薬品副作用被害救済制度の対象になりません。厚生労働省の「あやしいヤクブツ連絡ネット」には、インターネットで入手したAGA治療薬を飲んで健康被害が出た事例も載っています。詳しくは「AGA薬の個人輸入のリスク」をご覧ください。

Q37. AGAの遺伝子検査は受けるべきですか?

AGAかどうかの判断は医師の問診と視診が中心で、ガイドラインの診断の項に遺伝子検査は挙がっていません。遺伝子検査キットの説明に出てくる男性ホルモン受容体遺伝子のCAG・GGCの繰り返しは、8研究のメタ解析(Zhuo 2012)でAGAのなりやすさとの関連が見られませんでした。薬の効きやすさを予測できるという説明に対応する研究は2ページの学会報告(Wakisaka 2005)と25人の研究(Ghassemi 2019)で、結果がそろっていません。厚生労働省のタスクフォースの資料は、自宅で検体を送る型の遺伝子検査を、医療分野の検査とは異なるサービスと整理しています。詳しくは「AGAの検査の種類と受診先」をご覧ください。

Q38. AGA治療とED治療は併用できますか?

ED治療薬(シルデナフィル・タダラフィル・バルデナフィル)の添付文書が併用禁忌・併用注意に挙げているのは、硝酸剤やCYP3A4を阻害する薬などで、フィナステリドとデュタステリドは挙がっていません。AGAの側も、ザガーロカプセルの併用注意はCYP3A4を阻害する薬(リトナビル等)で、プロペシア錠の添付文書には相互作用の項がありません(2026年10月確認)。ただし、ED治療薬は心臓や血圧の状態によって使えないことがあるため、飲んでいる薬と持病はすべて処方する医師に伝えてください。AGAの薬を飲み始めてから性機能の変化に気づいたときも、そのことを処方医に伝えてください。詳しくは「フィナステリドと性欲低下・ポストフィナステリド症候群」をご覧ください。

Q39. Re:Menとはどのようなサイトですか?

Re:Men(リメン)は、「科学で男を磨く」をコンセプトに、男性の健康・美容の情報を発信するWebメディアです。AGA・薄毛、スキンケア、ダイエット、サプリメント、性の悩みなどについて、医学論文や公的機関のガイドラインを参照しながら、編集部の言葉で解説しています。特定の医療機関・専門家による監修は受けておらず、記事の根拠と表現には編集長の寺本が責任を持っています。詳しくは「運営者情報・編集方針」をご覧ください。

Q40. Re:Menの情報は信頼できますか?

記事を書くときと公開前に、論文はPubMedで題名・著者・掲載年を照合して数字を抄録や本文と突き合わせ、医薬品は添付文書を、制度や指針は最新の改訂版の原本を読んで確かめています。確かめられなかったことは書きません。ただし、この手順は2026年9月に定めたもので、それより前に公開した記事にはまだ確かめ直していないものがあります。誤りが見つかったときは直して、訂正の記録に残します。記事は一般的な情報で、診断や治療の代わりにはならないため、具体的な治療は医師に相談してください。詳しくは「論文の読み方」をご覧ください。

Q41. Re:Menはアフィリエイトサイトですか?

Re:Menはアフィリエイトプログラムに参加しており、記事内のリンクから商品・サービスの申し込みがあった場合に、広告主から紹介料を受け取ることがあります。PRを含む記事には、その旨を冒頭に表示しています。記事の掲載判断・評価・順位付けは報酬の有無に左右されないことを、編集方針にしています。詳しくは「アフィリエイト広告の透明性」をご覧ください。

Q42. 記事の内容について質問したい場合はどうすればよいですか?

ご質問やお問い合わせを受ける窓口は設けていません。記事の誤りは、編集部が記事を見直すなかで見つけて直し、事実の誤りを直したときは運営者情報のページの「訂正の記録」に載せます。個別の診断や治療の相談にもお答えしていないため、具体的な症状や治療については医療機関に相談してください。詳しくは「訂正の記録」をご覧ください。