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性の悩み

テストステロンと生活習慣の科学|「上げる」より「下げない」を一次ソースで整理

最終更新 編集方針PR
公開 2026-03-29約20分で読めます

本記事はアフィリエイト広告を含みます。掲載順位やレビュー内容は報酬の有無に影響されません。詳細

要点この記事のポイント

テストステロンは30代以降、年およそ1%ずつ低下します。睡眠・筋トレ・体脂肪・栄養・サプリの各領域で「何が下げるのか」「何は変わらないのか」を、査読論文と公的指針の一次ソース53件にリンクを張って一覧化しました。効果や感じ方には個人差があります。

この記事の判断材料

結論

一次ソースで「戻る」ことが確認されているのは過体重・肥満からの減量だけで、健康な男性の安静時の値を運動やサプリで押し上げた報告は見当たらない。

エビデンスの強さ

中メタ解析とRCTが揃うのは運動と減量の領域で、睡眠・飲酒・サプリは少人数の介入研究や観察研究にとどまる。長期の症状や疾患の発生率を見た研究はない。

研究結果

  • メタ解析 / N=421 / 2021 / 参考文献26
  • メタ解析 / 2013 / 参考文献33
  • 介入研究 / N=10 / 2011 / 参考文献2
  • RCT / N=98 / 2017 / 参考文献48

Re:Men の解釈

報告されている変化のうち大きさが確認できるのは、過体重・肥満の人が減量したときの上昇と、運動による勃起機能スコアの改善に限られる。生活習慣の調整は補充療法の代替ではなく、下げる条件を取り除いて受診を判断するための土台として位置づける。

今日やること

  1. 就寝時刻を30分前倒しして睡眠を6時間以上に戻す
  2. 週2〜3日、スクワットなど大筋群の多関節種目を行う
  3. 息が弾む程度の有酸素運動を週60分以上、歩行は1日約8,000歩

この方法を試す前に

  1. 疲労感・性欲低下・気分の落ち込みが3ヶ月以上続く場合は、泌尿器科・内分泌内科・男性更年期外来に相談する
  2. ひどいいびきや日中の強い眠気がある場合は、自己対処より先に睡眠外来・呼吸器内科で睡眠時無呼吸の検査を受ける
  3. 腎疾患がある人は、クレアチンの使用前に医師に相談する
  4. テストステロン補充療法は医師の診察と管理のもとで行う医療行為で、個人輸入や自己判断での使用は避ける
テストステロンと生活習慣の科学|「上げる」より「下げない」を一次ソースで整理 のメインビジュアル

「テストステロンを上げる方法」を検索すると、筋トレ・サプリ・食材のリストが並びます。しかし、査読を経た研究をたどっていくと、 健康な男性の“ふだんの値”を生活習慣で押し上げられる、という証拠は驚くほど乏しい ことが分かります。運動不足の男性を対象とした11件のランダム化比較試験(RCT・計421名)をまとめたメタ解析では、運動トレーニングが安静時の総テストステロンに与えた効果は 標準化平均差0.00(95%信頼区間 −0.20〜0.20) ——つまり実質ゼロでした(参考文献26)。

一方で、「下げる条件」ははっきり分かっています 。睡眠不足、体脂肪の蓄積、食べずに追い込むこと、慢性的な深酒。ここを外さないことのほうが、話題のサプリを増やすよりはるかに確度の高い打ち手です。

この記事は、テストステロンに関わる生活習慣を 睡眠・筋トレ・体脂肪・エネルギー不足・栄養・サプリ・飲酒とストレス・検査 の8領域に整理した、当サイトの総まとめページです。本文の主張にはすべて番号(参考文献N)を振り、末尾で53件の一次ソースにリンクしています。数値はいずれも原論文または公的機関の資料で確認した範囲のものだけを記載しています。

この記事で分かること

  • 何が下げ、何は変わらず、何が「戻る」のかの一覧(条件マップ)
  • 睡眠不足・睡眠時無呼吸がテストステロンとEDに関わる仕組みと研究数値
  • 「筋トレで増える」がなぜ半分しか正しくないのか(3つのRCT)
  • 過体重の人だけに見られる「回復」と、日本人を対象にした介入データ
  • たんぱく質・脂質の量域別の影響と、サプリのエビデンス強度一覧
  • 検査のタイミングと、医療機関に相談を考える目安

本記事の立場 :本記事は公開されている査読論文・公的機関の資料をRe:Men編集部が整理したもので、医師個人による執筆・監修は受けていません。診断・治療を行うものではなく、紹介する研究結果がすべての人に当てはまるわけでもありません。効果や感じ方には個人差があります。体調に不安がある場合は医療機関にご相談ください。

前提|目標は「上げる」ではなく「下げない」

エビデンス:限定的加齢に伴う低下は縦断的な観察研究の報告に基づく参照: 参考文献1

テストステロンは主に精巣で産生される男性ホルモンで、筋肉・骨・体脂肪の調節、性欲と勃起機能、意欲や気分の維持に関わります。「性ホルモン」という語感より守備範囲が広く、低下すると体つき・疲労感・メンタルという一見バラバラの変化が同時に起こりえます。

米国のボルチモア加齢縦断研究では、健康な男性でも加齢とともに総テストステロンが徐々に低下し、実際に働く形である 遊離テストステロンはより速いペースで下がる ことが報告されています(参考文献1)。低下率は報告により幅があり、おおむね 30代以降で年およそ1%(報告により0.4〜2%)という水準です。

ここで大事なのは、この下り坂の傾きが一定ではないことです。睡眠・体脂肪・エネルギー収支・飲酒といった要因で、傾きは緩くも急にもなります。 現実的な目標は「加齢分を取り返すこと」ではなく、「自分で急な下り坂を作らないこと」 ——本記事はこの前提で書かれています。

テストステロン低下で語られやすいサイン

以下は低テストステロンで言及されることの多い症状ですが、 どれも他の原因でも起こります 。セルフチェックで断定できるものではなく、数値の確認は血液検査でしかできません。

  • 疲れやすい、だるさが続く
  • 筋力・筋肉量の低下、腹部の脂肪の増加
  • 性欲の減退、朝の勃起反応の減少
  • 集中力の低下、意欲がわかない、気分の落ち込み
  • 睡眠の質の低下

こうした症状が3ヶ月以上続く場合は、生活習慣の最適化より先に 男性更年期障害(LOH症候群)とテストステロン補充療法 の視点で確認する順番になります。

条件マップ|下がる・変わらない・戻る

個別の解説に入る前に、本記事で扱う研究の結論を一覧にします。 「上がる」に分類できる条件が、事実上ひとつしかないことが本記事の要点です。

条件 向き 報告されている内容 出典
睡眠を1日5時間に1週間制限する 下がる 日中の値が10〜15%低下(18.4→16.5 nmol/L) 参考文献2
睡眠時無呼吸(OSA)がある 下がる方向 夜間のLH・テストステロン分泌が健常者より低い 参考文献6・7
交代勤務で睡眠が削られる 下がる方向 睡眠障害を伴う人で勃起機能スコアが低く、低テストステロン症状の訴えが多い 参考文献11・12
筋トレ直後(大筋群の多関節種目) 一過性に上がる 直後に有意に上昇するが、30分以内に基線へ戻る 参考文献16・17
腕だけなど小筋群のトレーニング 変わらない 安静時を超える上昇は起きない 参考文献18・19
健康な男性が運動を続ける(安静時の値) 変わらない 11 RCT・421名で標準化平均差0.00 参考文献26
過体重・肥満の人が減量する 戻る 低カロリー食で平均+2.87 nmol/L。減量幅が最大の決定因子 参考文献33
過体重の人が歩数・活動量を増やす 戻る 上昇幅は歩数の増加と相関(r=0.40)し、摂取カロリーの減少とは無相関 参考文献34
食べずに追い込む(強いエネルギー不足) 下がる 8週間で去勢に近い水準(4.5 nmol/L)まで低下。再給食で速やかに回復 参考文献36
高ボリュームの持久系トレーニングを長期に続ける 下がる 年齢相応より25〜50%低い水準。30〜35%で頭打ちだが年単位で続く例がある 参考文献37
追い込みすぎ(オーバートレーニング症候群) 一律には下がらない 基礎ホルモン値はおおむね正常だった 参考文献40
たんぱく質 3.4 g/kg/日超 下がる 超高たんぱく食で低下。1.25〜3.4 g/kg/日では影響が見られない 参考文献42
低脂質食 下がる方向 6研究・206名で総テストステロンの標準化平均差 −0.38 参考文献44
大豆たんぱく・イソフラボン 変わらない 41研究のメタ解析で総・遊離テストステロンに影響なし 参考文献45
慢性的な飲酒 下がる方向 21研究・約1万6,000人で総・遊離テストステロンの低下と関連 参考文献50
コルチゾール(ストレスホルモン)の上昇 下がる 血中コルチゾールを上げると速やかに低下 参考文献51

一覧のとおり、「戻る」に該当するのは過体重・肥満からの減量だけ です。それ以外の打ち手は、下げる条件を取り除くための作業だと考えると優先順位を付けやすくなります。

1. 睡眠|変化が最も早く出て、最も早く失われる

エビデンス:中介入実験は少人数で、長期の臨床効果は検証されていない参照: 参考文献2、参考文献3

テストステロンは「眠っている間」に分泌される

テストステロンの血中濃度は朝に最も高く、夕方に向かって下がる日内リズムを持ちます。この朝の高さを作っているのが夜間の睡眠です。眠りにつくと分泌は上がり始め、深い眠りを経て 入眠からおよそ90分後の最初のレム睡眠が現れる頃にピーク に達します。夜間の睡眠を人工的に何度も中断させた実験では、 レム睡眠まで到達できた人にしか夜間の上昇が見られませんでした(参考文献3)。

さらに、睡眠をまるごと昼間にずらした実験でも、テストステロンは眠っている間にほぼ同じように上昇しました(参考文献4)。体内時計そのものより 「眠ること自体」に分泌が連動している ——だからこそ、睡眠時間を削る生活はテストステロンに直撃します。「布団に入っていた時間」ではなく、眠りのプロセスを進めきることが条件です。

5時間睡眠×1週間で10〜15%低下した実験

シカゴ大学のLeproultとVan Cauterは、健康な若い男性10名に10時間睡眠を3夜とらせた後、 5時間睡眠を8夜 続けさせ、その間15〜30分おきに採血してホルモンを測定しました(参考文献2)。結果は次のとおりです。

  • 日中のテストステロンが10〜15%低下(18.4→16.5 nmol/L)
  • 低下は特に午後2時〜10時の時間帯で顕著
  • 活力(vigor)の自己評価スコアも1日目28→7日目19へ低下
  • ストレスホルモンのコルチゾールは変化なし

コルチゾールが動いていない点が重要です。ストレス経由ではなく、 睡眠を削ったこと自体がテストステロンを下げた と解釈できます。著者らは、この低下幅が加齢による低下の10年分以上に相当すると指摘しています。若年層だけの話でもなく、64〜74歳の男性12名を調べた研究でも、夜間の実際の睡眠時間が長い人ほど朝のテストステロン値が高いという関係が確認されています(参考文献5)。

厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」は、成人に 6時間以上の睡眠を推奨しています(参考文献14)。まずここが最低ラインです。

見落とされやすい睡眠時無呼吸(OSA)

エビデンス:中関連は観察研究。CPAP治療での改善はメタ解析で確認されていない参照: 参考文献6、参考文献8

「時間は寝ているのに疲れが取れない、日中も眠い」という場合に確認したいのが 睡眠時無呼吸(OSA) です。睡眠中に気道がふさがり、呼吸が止まる・浅くなるを繰り返す状態で、ひどいいびきと日中の強い眠気が代表的なサインです。

OSAが問題なのは、先ほどの「分泌の条件」を夜ごと壊すからです。呼吸が止まるたびに脳が覚醒して眠りが分断され、深い睡眠とレム睡眠に到達しにくくなり、血中酸素の低下も繰り返されます。実際、OSAの男性は 夜間のLH(脳からの指令ホルモン)とテストステロンの分泌が健常者より低い ことが報告されており(参考文献6)、眠りの分断・低酸素・肥満の3つが重なってホルモンを絞める構図がレビューで整理されています(参考文献7)。

正直に書いておくべき点もあります。OSAの標準治療であるCPAP(持続陽圧呼吸療法)は確立した治療ですが、 7研究・232名をまとめたメタ解析では、CPAP治療の前後でテストステロン値に有意な変化はありませんでした (参考文献8)。OSAと低テストステロンはどちらも肥満と深く絡むため、治療と並行して減量など生活面の立て直しを行う考え方が重視されています。治療方針は主治医とご相談ください。

いびきと勃起機能は別々の問題ではない

OSAはEDとも強く関連します。28研究を統合した系統的レビューでは、 OSA患者におけるEDの有病率は研究により約41〜80% と、一般集団を大きく上回る水準で報告されています(参考文献9)。2026年のメタ解析でも、無呼吸の重症度(AHI)が高いほど勃起機能スコアが低いという負の相関が確認されました(参考文献10)。

機序もつながっています。夜間の低酸素の繰り返しは血管の内側(血管内皮)を傷め、勃起に必要な一酸化窒素(NO)の働きを落とします。加えて夜間のテストステロン上昇が鈍り、日中の眠気と疲労が性欲を削る。 「いびきがひどい」と「朝の反応や性欲が落ちた」が重なっているなら、同じ根(睡眠の破壊)から出た2つのサイン かもしれません。

検査を検討する目安

次のうち2つ以上に当てはまるなら、一度検査を検討する価値があります。

  • 大きないびきを指摘されたことがある
  • 「寝ている間、呼吸が止まっていた」と言われた
  • 起床時に頭痛がある、口がひどく渇いている
  • しっかり寝たはずなのに日中の眠気が強い
  • 肥満・首まわりが太い・あごが小さいと言われる

窓口は睡眠外来・呼吸器内科・耳鼻咽喉科(いびき外来)です。自宅でできる簡易検査から始められる医療機関も多く、検査のハードルは思うより低くなっています。厚生労働省のe-ヘルスネットも、ひどいいびきや呼吸停止がある場合の検査・治療を促しています(参考文献15)。物理的な対策の選択肢は 口テープ・鼻呼吸グッズの比較記事 でも整理していますが、無呼吸が疑われる段階では自己対処より受診が先です。

夜勤・交代勤務の場合

夜勤があると「夜に眠れない時点で終わり」と感じるかもしれませんが、そうではありません。テストステロンは 昼間の睡眠でも眠っている間に上昇します (参考文献4)。問題は勤務形態そのものではなく、交代勤務で睡眠の量と質が守れなくなることです。男性754名を調べた研究では、交代勤務による睡眠障害を抱える人は勃起機能スコアが有意に低く、夜勤専従でより顕著でした(参考文献11)。交代勤務者182名の別の調査でも、睡眠の質が悪い人ほど低テストステロンに伴う症状や性機能の低下を訴えていました(参考文献12)。

  • 勤務明けはサングラス等で強い朝日を避け、「眠るモード」のまま帰宅する
  • 遮光カーテン・アイマスク・耳栓で、寝室を昼でも暗く静かにする
  • 睡眠時間そのものを予定として確保する(「空いた時間に寝る」にしない)

睡眠の実践セット

  1. 量:6時間以上、できれば7時間前後。起床時刻を平日・休日で揃える(参考文献14)
  2. 光:朝は光を浴び、夜は照明を落とす。寝室にスマートフォンを持ち込まない
  3. カフェインの門限 :就寝の6時間前の摂取でも睡眠が乱れた実験があります(参考文献13)。夕方以降はデカフェへ
  4. 寝酒をやめる:アルコールは寝つきを良く見せて、後半の眠りを浅くします
  5. 寝室環境:暑すぎ・寒すぎを避け、光と音を物理的に遮る

2. 筋トレ|「増える」は半分本当で、半分違う

エビデンス:強安静時の値は変わらないと複数のメタ解析で一致参照: 参考文献26、参考文献28

直後に上がるのは本当。ただし30分で戻る

まず「本当」の側からです。30歳8名と62歳9名の男性に、10回が限界の重さでスクワットを4セット行わせた実験では、 両群とも運動直後に総・遊離テストステロンが有意に上昇しました(参考文献16)。

ただし賞味期限があります。運動とテストステロンのレビューによれば、上がった値は 30分以内に基線へ戻り、ときにはそれを下回ります (参考文献17)。上がりやすいのは、大筋群の多関節種目・中〜高強度・高ボリューム・短い休息の組み合わせで、 腕だけのような小筋群では、どれだけ強度を上げても安静時を超える上昇は起きません (参考文献18・19)。

その一瞬の山は、筋肉を増やしていない

では、この急性上昇が筋肉を増やしているのか。ここが「違う」の核心です。

  • West 2010 :片腕は腕だけ(ホルモンが上がらない条件)、もう片腕は脚のトレーニング直後(上がる条件)で鍛えた。15週後の筋断面積は +12%と+10%で差なし(参考文献20)
  • West & Phillips 2012:56名・12週。 運動直後のホルモン上昇幅と、除脂肪量・筋力の伸びに有意な相関なし(参考文献21)
  • Morton 2016:筋トレ経験者49名・12週。 どのホルモンの急性上昇も、筋力・筋肥大の変化と相関せず(参考文献22)

では何が効いているのか。同じ研究グループの検討では、筋肉側にある アンドロゲン受容体(テストステロンを受け取る“鍵穴”)の量 が、除脂肪量の増加と直線的に関係していました(参考文献23)。血中を流れる量ではなく、受け取る側の状態が筋肉の伸びに関わっていた、という見方です。

なお、外から“薬物量”を入れれば除脂肪量が用量依存的に増えること(参考文献24)は、生理的な一瞬の山とは桁が違う話です(参考文献25)。 医師の管理を離れた個人輸入や自己判断での使用は健康リスクが大きく、避けてください。

健康な男性の“ふだんの値”は、運動では動かない

続けていれば安静時の値は上がるのでしょうか。最も信頼度の高い答えは、運動不足の男性を対象にした 11 RCT・計421名(19〜75歳)を統合した2021年のメタ解析 です。安静時の総テストステロンへの効果は 標準化平均差0.00(95%CI −0.20〜0.20) で、運動の種類・年齢・体格で分けても差は出ませんでした(参考文献26)。

個別の長期試験も同じ方向を向いています。

  • 40〜75歳の男性102名・1年間の有酸素運動RCT で、総・遊離テストステロンに有意な変化なし(参考文献27)
  • 60歳以上・22研究のメタ解析で、筋力トレーニングの効果は 標準化差 −0.003(参考文献28)

正直に書くと、小規模な個別研究では上昇の報告もあります。ただし複数のRCTを統合したメタ解析の結論は「総合するとゼロ」であり、本記事はそちらを採用します。実務的な結論はひとつ、 健康な人にとって筋トレは、テストステロンを「上げる」手段ではなく「下げない体をつくる」手段 だということです。

それでも鍛える理由|勃起機能は別ルートで動く

エビデンス:強勃起機能スコアの改善は2件のメタ解析で一致。ホルモンとは別経路参照: 参考文献29、参考文献30

安静時テストステロンが変わらないのに運動を勧める理由が、勃起機能への効果です。7つのRCT・478名のメタ解析では、運動介入で勃起機能スコアが平均 +3.85点(95%CI 2.33〜5.37)高い結果でした(参考文献29)。11 RCTを統合した2023年のメタ解析でも、有酸素運動でIIEF-EF(勃起機能の標準スコア)が +2.8点(95%CI 1.7〜3.9)、軽症2.3点・中等症3.3点・重症4.9点 と、症状が重い人ほど伸び幅が大きい結果が示されています(参考文献30)。

用量の目安は、中〜高強度の有酸素運動を 週160分(1回40分×週4回)×6か月 です(参考文献31)。効果や感じ方には個人差があります。安静時テストステロンが変わらないのにスコアが動く——運動はホルモンとは別の経路(主に血管側)から性機能に関わっていると考えられます。予防の全体像は 30代から始めるED予防完全ガイド 、症状が出ている場合の対処は ED(勃起不全)の原因と改善法|完全ガイド で扱っています。

「筋トレでハゲる」は成立するのか

「筋トレでテストステロンが増え、DHT(ジヒドロテストステロン)も増えて薄毛が進む」という不安をよく聞きます。しかし前節のとおり 健康な人の安静時テストステロンは筋トレで上がらない ため、前提の半分はすでに崩れています。

もうひとつの定番が「クレアチンで抜け毛が増える」です。2025年、この問いに正面から答えるRCTが発表されました(参考文献32)。筋トレ経験のある18〜40歳の男性45名に クレアチン5 g/日を12週間投与した結果、 DHT・総テストステロン・遊離テストステロンに群間差はなく、毛髪の密度・毛包数・太さにも差はありませんでした 。12週・45名という限定つきのデータであり「抜け毛が増えない」と言い切れるものではありませんが、現時点で最も質の高いデータはこの不安を支持していません。

AGAの進みやすさに関わるのは、血中ホルモン量より毛根側の感受性と遺伝的な背景です。詳しくは AGA(男性型脱毛症)とはと AGAセルフチェック をご覧ください。

3. 体脂肪|唯一「戻る」ことが確認されている条件

エビデンス:中メタ解析で上昇を報告。効果量は減量幅で大きく異なる参照: 参考文献33、参考文献34

脂肪組織にはアロマターゼ という酵素があり、テストステロンをエストラジオール(女性ホルモン)に変換します。体脂肪が増えるほどこの変換が進み、テストステロンが目減りしやすくなる——肥満と低テストステロンが結びつく主要な仕組みのひとつです。

逆方向のエビデンスもあります。24研究のメタ解析では、 減量によりテストステロンが上昇し、食事療法による減量で平均+2.87 nmol/L(95%CI 1.68〜4.07)、減量手術で+8.73 nmol/L(6.51〜10.95) という結果でした。著者らは 「減量幅そのものが最大の決定因子」と述べています(参考文献33)。

減量でテストステロンが上がった幅(24研究のメタ解析)食事療法による減量2.87 nmol/L減量手術8.73 nmol/L08.73 nmol/L
減量でテストステロンが上がった幅(24研究のメタ解析)出典: Corona G, et al. Eur J Endocrinol. 2013(24研究のメタ解析・本記事 参考文献33)95%信頼区間は食事療法で1.68〜4.07、減量手術で6.51〜10.95。著者らは減量幅そのものが最大の決定因子と述べています。

日本人を対象にした介入データ

国内のデータもあります。筑波大学のグループは、過体重・肥満の男性41名(平均49歳・BMI 29)に 12週の有酸素運動+1日1,680 kcalの食事管理を行いました(参考文献34)。

  • 体重は85 kg→73 kg、歩数は1日7,334歩→11,076歩
  • テストステロンは有意に上昇
  • 上昇幅は歩数の増加と相関(r=0.40)し、 摂取カロリーの減少幅とは無相関

つまり体脂肪が多い人では、 「食べる量を減らす」以上に「体を動かす量を増やす」ことが回復に関わっていた ことになります。同グループの別の研究でも、過体重・肥満群で総・遊離・生物学的利用能テストステロンの上昇が確認され、 強い身体活動の増加が独立して関連していました(β=0.47) (参考文献35)。ただし効果には個人差があり、「何kg減らせば何%上がる」と示せる数字はありません。

内臓脂肪を落とす具体的な進め方は 内臓脂肪を落とす方法、摂取カロリーとPFCの決め方は カロリー・PFC設計ガイドで扱っています。

4. エネルギー不足|「食べずに追い込む」が最も強く下げる

エビデンス:限定的観察研究と少人数の報告が中心で、男性側の閾値は未確定参照: 参考文献36、参考文献37

ここからは「下がる」条件です。ここを間違えると、鍛えているのにテストステロンを削る結果になります。

極端な例が米陸軍レンジャー訓練の研究です(参考文献36)。8週間、 1日1,000〜1,200 kcal前後のエネルギー不足が続いた健康な男性で、テストステロンは 去勢に近い水準(4.5±3.9 nmol/L)まで低下 しました。ただし再び食べ始めると速やかに回復しています。

一般のトレーニーに近い例では、長距離ランナーなど高ボリュームの持久系競技者で、安静時テストステロンが 年齢相応より25〜50%低い状態 が知られています(参考文献37)。低下は30〜35%で頭打ちになるとされますが、 一過性ではなく年単位で続く例も報告されています。

国際オリンピック委員会(IOC)はこれをREDs(相対的エネルギー不足)として整理し、男性でも エネルギー不足→性腺機能の低下→骨密度の低下 という道筋があるとしています(参考文献38・39)。ただし 男性側の閾値は未確定 で、よく引用される数値は女性のデータ由来である点に注意が必要です。

「追い込みすぎると下がる」は単純化しすぎ

よくある誤解として、「オーバートレーニングでテストステロンが下がる」と一般化されがちです。しかしオーバートレーニング症候群(OTS)のホルモンに関する系統的レビューでは、 基礎ホルモン値はおおむね正常 で、異常が出るのは刺激試験への反応でした(参考文献40)。

分かれ目はトレーニング量そのものより、 それに見合う食事が入っているかです。減量中なら、 極端なカロリーカットと高頻度の追い込みを同時にやらない ——これが実務的な結論になります。

5. 栄養|たんぱく質は1.6で頭打ち、脂質は削りすぎない

エビデンス:中メタ解析はあるが量域ごとの研究数は少ない参照: 参考文献42、参考文献44、参考文献45

トレーニングをする層ほど食事が極端に振れがちです。量域ごとに何が報告されているかを整理します。

摂取量の帯 報告されている内容 出典
たんぱく質 〜1.6 g/kg/日 筋トレ中の除脂肪量の増加が見られる帯(49 RCT・1,863名で+0.30 kg)。1.62g/kg/日を超えると上乗せなし 参考文献41
たんぱく質 1.25〜3.4 g/kg/日 テストステロンへの影響は見られない 参考文献42
たんぱく質 3.4 g/kg/日超 超高たんぱく食で低下が報告されている 参考文献42
たんぱく質比率35%以上+低炭水化物 安静時の総テストステロンが約5.23 nmol/L低い水準(標準化平均差 −1.08) 参考文献43
低脂質食 総テストステロンの標準化平均差 −0.38(6研究・206名)。研究数が少なく、追加のRCTが必要とされる 参考文献44
大豆たんぱく・イソフラボン 41研究のメタ解析で総・遊離テストステロン、エストラジオールに影響なし 参考文献45

実務に落とすと、体重1kgあたり1.6 g前後のたんぱく質を目安に、 減量期でも脂質を削り切らない という設計になります。「大豆製品やソイプロテインは男性ホルモンに悪い」という懸念は、41研究のメタ解析で支持されていません(参考文献45)。プロテインの選び方は プロテイン選びの完全ガイド、原料別の違いは ホエイとソイの比較で扱っています。

6. サプリメント|意味を持つのは「欠乏の是正」だけ

エビデンス:中欠乏の是正では上昇。充足者への上乗せはRCTで変化なし参照: 参考文献46、参考文献48

「テストステロンを上げるサプリ」という宣伝は数多くありますが、査読論文をたどると答えは地味です。先に結論を言うと、 足りない栄養素を正すことには意味がありうる。足りている人が上乗せしても変化は確認されていない ——これが全体像です。

成分 研究で報告されている内容 意味を持つ相手 位置づけ
亜鉛 食事から亜鉛を制限した若い男性で総テストステロンが39.9→10.6 nmol/Lへ低下。軽度の不足がある高齢男性への補給で8.3→16.0 nmol/Lへ回復(参考文献46) 食事で不足している人 欠乏の是正。足りている人が足す根拠は示されていない
ビタミンD 欠乏がある男性への1年間の補給で総テストステロン10.7→13.4 nmol/L(参考文献47)。一方、ビタミンD・テストステロンとも正常な男性98名では変化なし(中央値+0.5 nmol/L、P=0.497/参考文献48) 血中ビタミンDが低い人 欠乏の是正のみ。正常な人では変化なしのRCTがある
クレアチン 5 g/日×12週のRCT(45名)でDHT・総・遊離テストステロンに群間差なし。毛髪の密度・毛包数・太さにも差なし(参考文献32)。国際スポーツ栄養学会は高強度運動のパフォーマンスとの関連を整理(参考文献49) 高強度トレーニングをする人 ホルモンを動かす成分ではない。腎疾患がある方は使用前に医師へ相談を
たんぱく質(プロテイン) 1.62 g/kg/日を超えると除脂肪量の上乗せなし(参考文献41) 食事で1.6 g/kgに届かない人 筋肉の材料。ホルモンを上げる目的の食品ではない
大豆たんぱく・イソフラボン 41研究のメタ解析で男性ホルモンに影響なし(参考文献45) — 「下げる」という懸念自体が支持されていない

なお、亜鉛の推奨量は成人男性で1日11mg です(参考文献53)。過剰摂取は銅の吸収阻害などにつながるため、「多いほど良い」は成り立ちません。 本記事で確認した一次ソースの範囲では、健康な男性の安静時テストステロンをサプリメントで押し上げられることを示した質の高いエビデンスは見当たりませんでした。 サプリメントは食品であり、特定の効果を保証するものではありません。優先順位は 食事 → 不足しやすい栄養素の補完 で、魚・卵・肉・大豆・ナッツを土台にするのが基本です。

不足を補う目的のアイテム

PR:以下にはアフィリエイトリンクを含みます。いずれも「摂れば上がる」ものではなく、不足しがちな栄養素を補う目的の食品です。効果や感じ方には個人差があります。摂取目安量を守り、体調に不安がある場合は医師・薬剤師にご相談ください。

成分ごとの比較は 亜鉛・マグネシウム系サプリの比較 、 ビタミンD3・K2の比較 、クレアチンの基礎ガイド でそれぞれ整理しています。

7. 飲酒とストレス|慢性的に踏まれるブレーキ

エビデンス:限定的飲酒との関連は観察研究のまとめで、因果は示されていない参照: 参考文献50、参考文献51

21研究・約1万6,000人のデータを統合したメタ解析では、健康な男性でも 慢性的な飲酒が総テストステロン・遊離テストステロンの有意な低下と関連 していました(参考文献50)。アルコールとその代謝物は、テストステロンを作る精巣のライディッヒ細胞や、脳からの指令系統(視床下部−下垂体−性腺軸)に影響することが指摘されています。

ゼロにする必要はありませんが、毎晩の深酒は見直す価値があります。休肝日を作る、量を決めてから飲む、寝酒をやめる(睡眠の後半を浅くします)——このあたりが現実的な落としどころです。

ストレスも同じ方向に働きます。古典的な実験では、 血中コルチゾールを上昇させると速やかにテストステロンが低下する ことが示されました(参考文献51)。慢性的にストレスがかかり続ける状態は、このブレーキを踏みっぱなしにするようなものです。対策は特別なものではなく、 睡眠と運動がそのままコルチゾール対策としても機能します 。ストレス対処の具体策は ストレスとコルチゾールの記事 も参考にしてください。

8. 測る|検査のタイミングと受診の目安

テストステロンは日内変動が大きく、午前中に高く午後に下がります 。そのため採血は午前が原則です。通常の健康診断には含まれないため、泌尿器科・内分泌内科・男性更年期外来などで個別に依頼する必要があります。

以下に当てはまる場合は、生活習慣の調整と並行して医療機関への相談を検討してください。

  • 疲労感・性欲低下・気分の落ち込みなど複数の症状が3ヶ月以上続いている
  • ひどいいびきや日中の強い眠気があり、睡眠時無呼吸が疑われる
  • 朝の勃起反応が3ヶ月以上ほぼ消失している
  • 糖尿病・高血圧・脂質異常症の治療中、または指摘を受けている

テストステロン補充療法(TRT)は、 検査で低値が確認され症状がある場合に、医師の診察と管理のもとで行われる医療行為 です。副作用や受けられない条件(禁忌)もあります。海外製品の個人輸入や、医師を介さない自己判断での使用は健康リスクが大きく、避けてください。検査と治療の位置づけは 男性更年期障害とTRTの記事 、性欲の低下そのものについては 性欲低下の原因と対処ガイド で扱っています。

実践|順番をつけるなら

最後に、ここまでの内容を行動の順番に落とします。土台は厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」です(参考文献52)。

  1. 睡眠を6時間以上に戻す :本記事で扱う要因のなかで最も早く変化が出やすく、費用もかからない一手。まずは就寝時刻の30分前倒しから(参考文献14)
  2. いびき・日中の眠気があるなら検査を受ける :睡眠外来・呼吸器内科へ。ここは自己対処では動かせない領域です
  3. 体脂肪が多いなら減量に着手する :唯一「戻る」ことが確認されている条件。歩数を増やすことが日本人データで相関していました(参考文献34)
  4. 筋トレは週2〜3日 :ガイドの推奨頻度。スクワットなど大筋群の多関節種目を中心に、セット間はしっかり休む
  5. 有酸素運動を併用する :息が弾む程度の運動を週60分以上、歩行は1日60分以上(約8,000歩)。勃起機能に関わるのは主にこちらです(参考文献29・30)
  6. 食べる:減量期でもたんぱく質1.25 g/kg以上と脂質を残す(参考文献42・44)
  7. 深酒とストレスを削る:休肝日を決め、オフの時間を予定として確保する

同ガイドは、筋力トレーニングの時間が長くなりすぎると 逆効果となる可能性にも触れています(参考文献52)。始め方は 筋トレ初心者ガイド、時間効率の高い進め方は HIITトレーニングガイド をあわせてご覧ください。

よくある質問

Q. 筋トレでテストステロンは増えますか?

直後の一過性の上昇は報告されていますが、30分以内に基線へ戻ります(参考文献17)。また、11 RCT・421名を統合したメタ解析では、運動トレーニングが健康な男性の安静時テストステロンに与えた効果は標準化平均差0.00で、実質ゼロでした(参考文献26)。例外は過体重・肥満の人で、減量に伴う上昇が報告されています(参考文献33・34)。健康な人にとって筋トレは「上げる」手段ではなく「下げない体をつくる」手段と考えるのが実態に近い理解です。

Q. サプリメントを飲めばテストステロンは上がりますか?

断定はできません。研究で報告されているのは主に「欠乏がある人がそれを是正した場合」の変化です。ビタミンDでは欠乏例で上昇が報告される一方(参考文献47)、ビタミンDもテストステロンも正常な男性98名では変化がありませんでした(参考文献48)。亜鉛も同じ構図で、食事から制限された場合の低下と、不足がある人への補給による回復が報告されています(参考文献46)。まず食事と睡眠、そのうえで不足の補完という順番になります。

Q. 睡眠時間とテストステロンの関係はどれくらい強いですか?

健康な若い男性10名の睡眠を1週間5時間に制限した実験では、日中のテストステロンが10〜15%低下しました(18.4→16.5 nmol/L)。この間コルチゾールは変化しておらず、睡眠を削ったこと自体の影響と解釈されています(参考文献2)。分泌は深い眠りと最初のレム睡眠に到達することが条件で(参考文献3)、厚生労働省のガイドは成人に6時間以上を推奨しています(参考文献14)。

Q. クレアチンを飲むと抜け毛が増えますか?

18〜40歳の男性45名を対象に、クレアチン5 g/日を12週間投与した2025年のRCTでは、DHT・総テストステロン・遊離テストステロン、および毛髪の密度・毛包数・太さのいずれもプラセボと群間差がありませんでした(参考文献32)。12週・45名という限定つきのデータですが、不安を支持する質の高い研究は現時点で見当たりません。腎疾患のある方は使用前に医師へご相談ください。

Q. プロテインの飲みすぎでテストステロンは下がりますか?

低下が報告されているのは体重1kgあたり3.4 gを超える極端な高たんぱく食で、1.25〜3.4 g/kg/日の範囲では影響が見られていません(参考文献42)。たんぱく質比率35%以上の高たんぱく・低炭水化物食では、安静時の総テストステロンが約5.23 nmol/L低い水準という報告があります(参考文献43)。大豆たんぱく・イソフラボンについては、41研究のメタ解析で男性ホルモンへの影響が否定されています(参考文献45)。

Q. 追い込むトレーニングはテストステロンを下げますか?

トレーニング量そのもので一律に下がるわけではありません。オーバートレーニング症候群の系統的レビューでは、基礎ホルモン値はおおむね正常でした(参考文献40)。低下が確立しているのは エネルギー不足 のほうで、8週間の強い不足では去勢に近い水準まで下がり、再給食で回復しています(参考文献36)。高ボリュームの持久系競技者では年齢相応より25〜50%低い状態が年単位で続く例も報告されています(参考文献37)。分かれ目は、量に見合う食事が入っているかどうかです。

Q. テストステロンの数値はどこで測れますか?

泌尿器科・内分泌内科・男性更年期外来などで測定できます。テストステロンは日内変動が大きく午前中が高いため、採血は午前が原則です。通常の健康診断の項目には含まれないため、個別に依頼する必要があります。低値が確認され症状がある場合の補充療法は医師の管理下で行う医療行為で、個人輸入や自己判断での使用は避けてください。

参考文献

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