結論:男性が今すぐ取り入れるべき日焼け止め
- ORBIS サンスクリーン フリーエンス SPF30 {' '} ── 軽い使用感でベタつかない、毎日使いやすい定番
- キュレル 潤浸保湿 ベースミルク SPF30 {' '} ── 敏感肌・乾燥肌向け、低刺激・保湿成分配合
- 無印良品 オールインワンセラム(ナイアシンアミド配合) {' '} ── 朝の保湿+下地として日焼け止めの土台に
※ 以下で紫外線の科学・SPF/PAの正しい意味・男性の肌に合った選び方・塗り方まで詳しく解説します
「日焼け止めは女性が使うもの」――そう思っている男性はまだ多いですが、紫外線は性別を問わず肌にダメージを与えます。 シミ・シワ・たるみといった肌老化の原因の約80%は紫外線 によるもの(光老化、Flament et al., 2013)であり、将来の見た目年齢に直接的な影響を及ぼします。
さらに、世界保健機関(WHO)の調査によれば、皮膚がん(メラノーマ)の発症率は世界的に増加傾向にあり、 男性のメラノーマ死亡率は女性の約1.5〜2倍 と報告されています。男性は屋外活動が多いにもかかわらず日焼け止めの使用率が低いことが、この差の一因と考えられています。日焼け止めは美容のためだけでなく、健康と命を守る基本的な習慣です。
この記事では、紫外線の波長別の特徴から、SPFやPAの正しい意味、男性の肌に合った製品の選び方、効果を最大化する塗り方、そして「冬は不要」「ガラス越しなら大丈夫」といった誤解の正しい修正まで、科学的根拠に基づいて徹底的に解説します。読み終わる頃には、あなたが何を選び、どう塗り、どう落とすべきかが明確になっているはずです。
なぜ男性こそ日焼け止めが必要なのか
男性の肌の特徴と紫外線リスク
男性の肌は女性に比べていくつかの構造的な違いがあります。皮脂分泌量は 女性の約2〜3倍 、角質層は厚く、コラーゲン密度も高い傾向にあります。一見「丈夫そう」に見えますが、それは紫外線ダメージへの耐性とは別の話です。
- 皮脂量が多い :日焼け止めが流れやすく、塗り直しを怠ると効果が長持ちしない
- 毛穴が大きく開きやすい :紫外線で皮脂が酸化し、毛穴の黒ずみやくすみの原因になる
- 髭剃りで角質バリアが薄くなる :剃った直後の頬や顎は紫外線ダメージを受けやすい状態
- 屋外活動の機会が多い :通勤・営業・スポーツ・ゴルフ等で UV 曝露時間が長い
- 頭頂部の薄毛が進むと頭皮も無防備 :頭皮の光老化は AGA を悪化させる可能性も指摘される
光老化のデータ:見た目年齢に直結
Flament et al.(2013)の研究では、顔の老化サインの約80%が紫外線曝露 に起因することが示されました。同じ年齢でも UV 対策を継続している人とそうでない人では、5〜10年後の見た目年齢に大きな差が出ます。特に男性は日焼け止めを塗らない期間が長いほど、シミ・深いシワ・たるみが進行しやすくなります。
詳しいエイジングケアの全体像は 30代から始める男性のエイジングケア でも解説していますが、その中核を担うのが日焼け止めです。
紫外線の基礎知識|UV-A / UV-B / UV-C の違い
地球に届く太陽光のうち、紫外線(UV)は波長によって 3 種類に分けられます。それぞれが肌に与える影響は大きく異なります。
UV-A(紫外線A波・315〜400nm):真皮まで到達する「老化の光」
UV-A は地表に届く紫外線の約95%を占め、波長が長いため 真皮層まで到達します。
- コラーゲン・エラスチンを破壊:シワ・たるみの直接的原因
- メラノサイトの活性化:シミ・そばかすの原因
- 年間を通じて降り注ぐ:曇りの日でも約80%が地表に到達
- ガラスを透過する:車の運転中・オフィスの窓際でも被曝する
- 即時黒化(サンタン):肌が黒くなる主な原因
UV-B(紫外線B波・280〜315nm):表皮を焼く「日焼けの光」
UV-B は波長が短く、表皮に強いダメージを与えます。
- サンバーン(赤い日焼け)の主な原因
- DNA損傷:皮膚がんのリスクを直接的に高める
- 季節変動が大きい:5〜8月にピーク、冬は約1/5に減少
- ガラスでほぼ遮断される
- 標高が上がるほど強くなる:1,000m高くなると約10%増加(スキー場・登山注意)
UV-C(200〜280nm):オゾン層で遮断される
UV-C は最も波長が短くエネルギーが強い紫外線ですが、通常は オゾン層と大気で吸収され地表にはほぼ届きません 。ただしオゾン層の破壊が進む地域では地表到達が増えており、長期的には注意が必要です。日常の日焼け止め選びで主に考慮すべきは UV-A と UV-B です。
SPFとPAの正しい理解
SPFとは:UV-B 防御の指標
SPF(Sun Protection Factor)は、UV-B によるサンバーンをどれだけ遅らせられるか を示す指標です。「素肌で 20 分でサンバーンする人が SPF30 を塗れば 20分×30 = 600分(10時間)後に同等のダメージを受ける」というイメージです(理論値)。
よくある誤解として「SPF50 は SPF25 の 2 倍効く」がありますが、実際の UV-B カット率は以下の通りです。
- SPF15:約 93.3% カット
- SPF30:約 96.7% カット
- SPF50:約 98.0% カット
- SPF50+:約 98.5% 以上カット
つまり、SPF30 と SPF50 の差はわずか 1.3% です。日常生活では SPF30 で十分な防御力があり、SPF50 以上は長時間の屋外活動・海・スキー・ゴルフ等のシーンで使い分けるのが合理的です。SPF が高いほど油分や紫外線吸収剤も多くなりがちで、肌負担が増える点も忘れてはいけません。
PAとは:UV-A 防御の指標
PA(Protection Grade of UVA)は日本独自の指標で、UV-A の防御効果を 4 段階で示します。指標は PPD(Persistent Pigment Darkening:持続型即時黒化)法に基づきます。
- PA+:PPD 値 2〜4、やや効果がある
- PA++:PPD 値 4〜8、かなり効果がある
- PA+++:PPD 値 8〜16、非常に効果がある
- PA++++:PPD 値 16 以上、極めて高い効果がある
光老化(シワ・たるみ・シミ)対策を重視するなら、PA+++ 以上 を選ぶことを推奨します。SPF だけ高くて PA が低い製品は UV-B には強いが UV-A への守りが弱いため、エイジングケア観点では物足りません。
シーン別の SPF / PA 目安
| シーン | SPF | PA | 備考 |
|---|---|---|---|
| 屋内中心・短時間の通勤 | 15〜30 | ++ 以上 | 窓際勤務なら PA+++ を推奨 |
| 普段の通勤・買い物 | 30 | +++ | 男性の標準ライン |
| 外回り営業・長時間運転 | 30〜50 | +++〜++++ | 右腕・右側の顔が焼けやすい |
| 屋外スポーツ・ゴルフ | 50+ | ++++ | ウォータープルーフ必須 |
| 海・プール・スキー | 50+ | ++++ | 反射光が強い、2 時間ごとに塗り直し |
形状別の比較|ジェル・ミルク・クリーム・スプレー・スティック
日焼け止めは形状(テクスチャー)によって使用感や得意なシーンが大きく異なります。男性が選ぶ際に押さえておきたい代表 5 タイプのメリット・デメリットを整理します。
ジェルタイプ:男性に最も人気
- メリット:軽くサラッとして塗り広げやすい、ベタつきにくい、白浮きしにくい
- デメリット:保湿力が低めで乾燥肌には物足りない、汗・水に弱い処方も
- 向いている人:脂性肌・普通肌、デスクワーク中心、夏場の通勤
ミルク・乳液タイプ:バランス型
- メリット:保湿力と使用感のバランスが良い、伸びがよく密着する
- デメリット:種類によってはベタつきが出る
- 向いている人:普通肌・乾燥肌、毎日同じ製品で済ませたい人
クリームタイプ:保湿重視
- メリット:高い保湿力、肌バリアを補う、長時間の密着力
- デメリット:脂性肌には重く感じる、夏は汗で崩れやすい
- 向いている人:乾燥肌・敏感肌、冬場の使用、髭剃り後の肌荒れがある人
スプレータイプ:塗り直しに最適
- メリット:手を汚さず塗れる、髪・頭皮・耳の裏など塗りにくい部位に届く
- デメリット:噴射ムラが出やすい、メイン使いには塗布量が不足しがち
- 向いている人:外出先での塗り直し、スポーツ中、髪の UV 対策
スティックタイプ:ピンポイント塗布
- メリット:手が汚れない、頬骨・鼻先など焼けやすい部位を狙える、携帯しやすい
- デメリット:広い面積に塗りにくい、塗布量が不足しやすい
- 向いている人:メインの日焼け止め+部分的な塗り直し用として併用するのがおすすめ
男性の肌タイプ別の選び方
脂性肌(テカリやすい肌)
男性に最も多い肌タイプです。皮脂分泌が活発で、日焼け止めのベタつきや崩れが気になりがちです。
- おすすめテクスチャー:ジェル、ウォーター系、パウダーイン
- 避けるべき成分:ミネラルオイル、ワセリンなど重い油分
- 選ぶときのキーワード :「皮脂吸着」「マット仕上げ」「オイルフリー」「ノンコメドジェニック」
毛穴の黒ずみが気になる人は毛穴・ニキビケアガイド も併せて読むと、皮脂酸化対策と紫外線対策をセットで進められます。
乾燥肌
- おすすめテクスチャー:ミルク、クリーム
- プラス成分:ヒアルロン酸、セラミド、スクワラン、グリセリン
- 選ぶときのポイント :化粧下地・保湿乳液と兼用できるオールインワンタイプは時短になる
敏感肌・髭剃り負け肌
- おすすめタイプ :紫外線散乱剤(酸化亜鉛・酸化チタン)ベースのノンケミカル処方
- 避けるべき成分 :紫外線吸収剤(オキシベンゾン、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル等)、香料、エタノール、メンソール
- 確認したい表記:「敏感肌用」「パッチテスト済み」「アレルギーテスト済み」
髭剃り直後の肌は角質バリアが弱まっています。 朝のスキンケアルーティン でシェービング後の保湿を整えてから、日焼け止めを重ねるのが理想です。
混合肌(T ゾーンはテカり、頬は乾く)
- 部位別に使い分けるのが理想(T ゾーン=ジェル、U ゾーン=ミルク)
- 難しければ、ミルクタイプを基本にして T ゾーンは薄めに塗布
正しい塗り方|効果を最大化する 5 ステップ
どれだけ高 SPF の日焼け止めを買っても、塗り方が間違っていれば効果は半分以下になります。SPF の表示値は1cm² あたり 2mg という規定量を塗った場合の数値で、実際の使用者は平均してその 25〜50% しか塗っていないと報告されています(Schalka et al., 2009)。
ステップ 1:必要量を守る(顔 1g・体 30g)
- 顔全体:クリーム/ミルクならパール大 2 個分(約 0.8〜1g)、ジェルなら 500 円玉大(約 1mL)
- 首・耳の裏:パール大 1 個分を別途塗布
- 体(半袖):腕・首・顔合計で約 30g(テニスボール大)が目安
- 体(水着):1 回あたり約 30〜35g、市販の 50mL チューブなら 1 回で 1/3 を使う計算
ステップ 2:2 度塗りで均一にカバー
1 回でムラなく塗るのは難しいため、半量を 2 回に分けて塗布するとカバー率が上がります。1 回目を塗って 1〜2 分置いてから 2 回目を重ねるとよりムラが減ります。
ステップ 3:塗り忘れ部位をチェック
研究では、平均的な使用者は顔の 9.5% を塗り忘れている と報告されています(Pratt et al., 2017)。男性が特に塗り忘れやすい部位:
- 耳・耳の裏(皮膚がんが発生しやすい部位)
- もみあげ・フェイスライン
- 首の後ろ・うなじ
- 鼻の下・口周り(食事や飲み物で落ちやすい)
- まぶた・目尻(薄い皮膚で光老化が進みやすい)
- 頭頂部・分け目(薄毛気味の人は特に注意)
- 手の甲(年齢が出やすい部位)
ステップ 4:外出 15〜20 分前に塗布
日焼け止めは塗ってすぐ最大効果を発揮するわけではありません。肌に密着し膜を形成するまで{' '} 15〜20分 かかります。家を出る直前ではなく、朝のルーティンの最後に組み込みましょう。
ステップ 5:2〜3 時間ごとに塗り直す
AAD(米国皮膚科学会)は2〜3 時間ごとの塗り直し を推奨しています。汗をかいた後・タオルで拭いた後・水浴後はその都度塗り直しが必要です。塗り直しが面倒な男性には:
- スプレータイプ(髪・首も同時にカバー)
- パウダータイプ(テカリも同時に抑える)
- スティックタイプ(鼻・頬骨など部分的に)
を併用するのが現実的です。デスクで 5 秒で済ませられるルーティンを作るのがコツです。
日焼け止めの落とし方|クレンジングの正解
日焼け止めをきちんと落とさないと、毛穴詰まり・ニキビ・肌荒れの原因になります。製品の表記別に落とし方をまとめます。
「石鹸で落とせる」表記の製品
- 洗顔フォームでしっかり泡立てて 30〜60 秒丁寧に洗う
- 体は通常のボディソープで OK
- ただし「石鹸で落とせる」≠「水で落ちる」。手でこすっただけでは残るので、原則として洗顔料を使用
ウォータープルーフ・SPF50+ の高機能製品
- クレンジングオイル/ジェルで先に油分を浮かせる
- その後、洗顔料でダブル洗顔(製品により W 洗顔不要のものも)
- こすりすぎは厳禁。指の腹で優しくクルクルと馴染ませる
ベースのスキンケアフローは男性のスキンケアルーティン と夜のナイトケア を参照すると、洗浄・保湿・UV の流れが整理できます。
シーン別おすすめ|ライフスタイルで選ぶ
デスクワーク中心の人
- SPF30・PA+++ クラスのジェルやミルクで十分
- 窓際の席は UV-A 対策に PA+++ 以上を選ぶ
- 昼休みの外出時にスプレーやスティックで塗り直し
外回り営業・長時間運転
- SPF50・PA++++ で UV-A 対策を強化
- 右腕・右側の顔(運転手側)は焼けやすい。アームカバー併用も有効
- 車のサイドガラスは UV-A を約 4 割しか遮断しない(フロントは UV カット仕様が多い)
屋外スポーツ・ランニング
- ウォータープルーフ表記の SPF50・PA++++
- 汗で流れるため 60〜90 分ごとに塗り直し
- サンバイザー・キャップ・UV カットウェアで物理的にも遮蔽
ゴルフ
- 長時間(4〜5 時間)の強烈な UV 曝露。SPF50・PA++++ 必須
- ハーフターン時に原則として塗り直し
- 首の後ろ・耳・手の甲(グローブ未着用の右手)に要注意
海・プール・スキー
- 水・雪面の反射光で UV が増幅(雪面は 80% 反射、水面は 10〜25% 反射)
- ウォータープルーフ・SPF50+/PA++++ で 2 時間ごとに塗り直し
- 耳・首の後ろ・足の甲を忘れない
キャンプ・登山
- 標高が 1,000m 上がるごとに UV 強度が約 10% 増加
- 晴天の標高 2,000m では平地夏場以上の UV-B
- SPF50+/PA++++ +帽子+サングラスを徹底
インナーケア|食事とサプリで内側から UV 対策
日焼け止めは「外側」の防御ですが、抗酸化栄養素を取り入れることで肌の UV 耐性そのものを底上げできます。栄養と肌の関係は 科学的に正しい栄養と肌 でも詳しく解説しています。
ビタミン C:コラーゲン合成と抗酸化
- コラーゲン合成に必須、UV による酸化ストレスを軽減
- 1 日 1,000mg 程度を食事+サプリで補う
- 食材:パプリカ、ブロッコリー、キウイ、いちご、レモン
ビタミン E:細胞膜の酸化を防ぐ
- ビタミン C と協働して抗酸化ネットワークを形成
- 食材:アーモンド、アボカド、植物油、ひまわりの種
リコピン:紫外線ダメージを 33% 軽減
Stahl et al.(2006)の研究では、リコピンを 12 週間摂取した群は対照群に比べて UV 紅斑が約 40% 軽減 したと報告されています。
- 食材:トマト、トマトジュース、スイカ、ピンクグレープフルーツ
- 加熱・油と一緒に摂ると吸収率が上がる
アスタキサンチン:強力な抗酸化
- ビタミン E の約 1,000 倍の抗酸化力(試験管レベル)
- 食材:鮭、いくら、エビ、カニ
- サプリでは 1 日 4〜12mg が一般的
オメガ 3 脂肪酸:肌の炎症を抑える
- EPA/DHA は肌の炎症経路を抑制し、UV 後の赤みを軽減
- 青魚を週 2 回以上、もしくは魚油サプリで補う
年代別アドバイス
20 代:習慣化のスタート
- 軽いジェルタイプで「毎朝塗る」習慣を作る
- SPF30・PA+++ で十分
- 10 年後にシミ・シワで悩まないための投資期間
30 代:本格的なエイジングケアと並行
- SPF30〜50・PA+++ 以上、ナイアシンアミドやビタミン C と組み合わせる
- 朝の保湿+日焼け止めを欠かさない
- シミの初期サイン(うっすらしたくすみ)に気づいたら美容皮膚科の相談も検討
40 代:シミ・たるみ対策の本丸
- SPF50・PA++++、毎日 2 度塗り+塗り直し徹底
- レチノール・ビタミン C などの攻めの成分と組み合わせる
- 頭皮の UV ケアも開始(薄毛予防)
50 代以降:皮膚がん予防の意識を強化
- SPF50・PA++++、衣類・帽子・サングラスとの組み合わせを徹底
- 顔・首・手の甲・耳・頭頂部のセルフチェック
- 新しいシミ・ほくろの変化に気づいたら皮膚科を受診
男性が陥りやすい 7 つの誤解
誤解 1:「地黒だから日焼け止めは不要」
肌の色が濃い人は確かにサンバーンしにくいですが、 UV-A による光老化や DNA 損傷は肌色に関係なく起こります 。シミ・シワ・皮膚がん予防の観点ではすべての肌色の人に日焼け止めが必要です。
誤解 2:「曇りの日は塗らなくていい」
曇りの日でもUV-A の約 80%、UV-B の約 60% は地表に届きます。特に UV-A は雲をほぼ透過するため、曇りの日こそ油断が危険です。
誤解 3:「冬は日焼け止め不要」
冬の UV-B 量は夏の約 1/5 ですが、UV-A は年間を通じて大きく変動しません 。光老化対策として、冬でも SPF15〜30・PA++ 以上を使うのが推奨されます。
誤解 4:「屋内だから関係ない」
UV-A はガラスを透過するため、窓際のデスクワーク・カフェ・自宅作業でも被曝します。1 日中窓際にいる人は、屋外で 30 分歩く人と同程度の UV-A を浴びている計算になることもあります。
誤解 5:「車の中は安全」
フロントガラスは UV カット仕様で多くを遮断しますが、 サイドガラスは UV-A を約 4 割しか遮断しません 。長時間運転する人は右側の顔・腕にシミが偏って出ることが知られています(drivers' melanoma)。
誤解 6:「SPF を重ね塗りすると効果が倍になる」
SPF は重ね塗りで足し算にはなりません。SPF20 + SPF30 = SPF50 ではなく、塗布量を増やすことで本来の表示値に近づくと理解しましょう。
誤解 7:「日焼け後でも塗れば焼けない」
日焼け止めはあくまで予防であり、すでに浴びた UV によるダメージを取り消すものではありません。サンバーンが出てから塗っても、その日の蓄積ダメージは消えません。
よくある質問
Q1. 日焼け止めを塗るとビタミン D が不足しませんか?
A1. 理論的にはビタミン D 合成が減少しますが、Neale et al.(2019)の RCT では、日常的な日焼け止め使用によるビタミン D不足は確認されませんでした。完全に紫外線を遮断することは現実的に不可能で、手の甲や腕など一部の露出部分からの合成で十分なビタミン D が産生されます。気になる場合は朝のルーティン に食事+サプリでの補給を組み込みましょう。
Q2. 日焼け止めの使用期限はありますか?
A2. 一般的に開封後は 1 年以内の使用が推奨されます。未開封でも製造から 3 年以上経過したものは効果が低下している可能性があるため、買い替えを推奨します。直射日光や高温(夏場の車内など)を避けて保管してください。
Q3. SPF50 の日焼け止めを塗れば、塗り直しは不要ですか?
A3. いいえ、SPF の数値に関わらず 2〜3 時間ごとの塗り直しが必要です。汗・皮脂・摩擦で日焼け止めは時間とともに落ちます。SPF の高さは「塗り直し不要の免罪符」ではありません。
Q4. 日焼け止めはニキビの原因になりますか?
A4. 油分が多い・毛穴を塞ぐ処方の製品はニキビを誘発する可能性があります。「ノンコメドジェニックテスト済み」「オイルフリー」表記の製品を選び、夜は原則として洗顔で落としきることが重要です。詳しくは 毛穴・ニキビケアガイド を参照してください。
Q5. 子ども用の日焼け止めを大人が使ってもいいですか?
A5. 問題ありません。子ども用は紫外線散乱剤ベースで低刺激処方のものが多く、敏感肌・髭剃り後の肌にもむしろ向いています。ただし SPF が低めの製品が多いので、強い日差しの下では大人用の高 SPF と使い分けるのがおすすめです。
Q6. 日焼け止めと化粧下地・乳液は順番にどう塗りますか?
A6. 基本は「化粧水 → 乳液/美容液 → 日焼け止め」の順です。日焼け止めはスキンケアの最後、メイク(BB クリーム等)の前に塗布します。オールインワンタイプの場合は単独でも OK ですが、乾燥肌の人は化粧水を 1 ステップ挟むと安定します。
Q7. 飲む日焼け止め(インナーケアサプリ)だけで対策できますか?
A7. 飲む日焼け止めは塗る日焼け止めの代替ではなく補助 です。シダ抽出物(Polypodium leucotomos)等のエビデンスはありますが、効果は塗布タイプには及びません。両者を組み合わせるのが現実的です。
Q8. 頭皮や髪の毛にも日焼け止めは必要ですか?
A8. 必要です。特に薄毛が進んでいる人は頭皮が無防備で、紫外線で頭皮環境が悪化すると AGA 進行を助長する可能性も指摘されています。スプレータイプの日焼け止め、または UV カット効果のあるヘアミスト・帽子で対策しましょう。
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まとめ|今日から始める男性の UV ケア
男性の肌老化の 8 割は紫外線が原因です。逆に言えば、日焼け止めを毎日塗るだけで将来の見た目年齢を大きく若返らせることができます。覚えておくべきポイントは以下の通りです。
- UV-A(光老化)は年中・曇り・室内・車内でも降り注ぐ
- 普段使いは SPF30・PA+++、屋外活動は SPF50+・PA++++
- 顔は 1g(パール大 2 個分)、2 度塗り、2〜3 時間ごとに塗り直し
- 耳・首の後ろ・手の甲・頭頂部の塗り忘れに注意
- 夜は原則としてクレンジング/洗顔で落としきる
- ビタミン C・リコピン・アスタキサンチンで内側から底上げ
まずは今日の朝、ジェル一本でも構いません。「毎朝塗る」を 30 日続ければ、肌の変化を自分でも実感できるはずです。スキンケアの全体像は 男性のスキンケアルーティン・ 朝のルーティン・ 夜のナイトケア・ エイジングケア と合わせて読むと、UV 対策が日々の習慣に組み込みやすくなります。カテゴリ全体を見るには 美容品カテゴリ からどうぞ。
参考文献
- Schalka S, et al. Sun protection factor: meaning and controversies. An Bras Dermatol. 2009;84(4):397-406.
- Neale RE, et al. The Effect of Sunscreen on Vitamin D: A Review. JAMA Dermatol. 2019;155(3):285-290.
- Flament F, et al. Effect of the sun on visible clinical signs of aging in Caucasian skin. Clin Cosmet Investig Dermatol. 2013;6:221-32.
- Stahl W, Sies H. Carotenoids and flavonoids contribute to nutritional protection against skin damage from sunlight. Mol Biotechnol. 2007;37(1):26-30.
- Pratt H, et al. UV imaging reveals facial areas that are prone to skin cancer are disproportionately missed during sunscreen application. PLoS One. 2017;12(10):e0185297.
- American Academy of Dermatology. Sunscreen FAQs. 2023.
- World Health Organization. Ultraviolet radiation and health. 2022.
- 日本皮膚科学会「紫外線による皮膚障害」ガイドライン
※
本記事で紹介している効果・効能は個人差があります。皮膚疾患・アレルギーの既往がある方は、原則として皮膚科専門医にご相談ください。
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